受験勉強は自己形成の基盤づくり

2011.07.13

私は学生のころから能を勉強しています。今までに能のシテを三十番以上も演じているので、よくわかるのですが、この世界では、三歳ぐらいから徹底的なスパルタ教育が行われます。歌舞伎や日舞や笙、三味線、囃子方なども同じで、その厳しさたるや受験勉強の比ではありません。優れた芸を身につけさせなければ、将来プロになったとき、その子が恥をかき、芸人として劣等感を抱き、苦しむことが目に見えているからです。同じことは受験勉強にも当てはまります。受験生にすれば、勉強に明け暮れる日々は楽なものではありません。だが、この時期に頑張れば頑張るだけ、知能は発達し、大きな実りになるものです。それは単に志望校への合格を意味しているのではありません。そのプロセスが大切なのです。ちょっと抽象的かもしれませんが、人間の一生は勉強の連続です。受験勉強は、そうした将来の自己形成の基盤づくりです。自らに課したノルマを達成し志望校への合格を果たすことで、何物にも代えがたい達成感が得られます。