人の代わりに厄を託された人形

2011.04.18

三月三日は女の子の節句だ。雛祭りには雛人形を飾り、雛あられや菱餅、白酒を供えてお祝いをする。雛祭りは、中国から伝かった五節句の一つ、上巳の節句に起源がある。上巳とは三月のはじめの「巳」の日をいい、この日には厄を祓うために酒を飲み、水浴びをして身を清めた。これが日本の風習と習合し、日本でも上巳の日に水浴びするようになったのだが、やがて身代わりの人形をつくって、川などに流し始めたという。つまり、いわゆる流し雛が本来の雛祭りの姿だったのだ。雛人形が贅を尽くした高価なものになるにつれて、この風習は廃れ、人形は飾るものになっていった。だが、もともと人の身代わりに厄を託されるのが人形の役目。そこから、「雛祭りの後すぐに片づけないと晩婚になる」といわれるようになったらしい。当時の娘にとっての災難は、婚期が遅れることだったのである。
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