アメリカでは奨学金制度がきわめてよく発達しており、奨学金の総額は二〇〇五年度で年額約一六兆円にのぼる。しかし、奨学金制度はその時々の状況に応じて作られ、しばしば修正されたり、名称変更されたりしているため、全貌をつかむのは容易ではない。以下、連邦政府の主な奨学金制度について特徴をみたい。まず、給付奨学金については、ペル奨学金がある。連邦奨学金の中で、援助総額、受給者とも最大の給付奨学金であり、受給基準は、完全に経済的必要性(ニードペース)に応じて決定され、公式に基づき受給額が決定される。次いで、補助的教育機会奨学金は、大学が受給者を決定するキャンパスベースと呼ばれる奨学金である。その名称の通り、ペル奨学金の補助として用いられ、ペル奨学金受給者が優先される。また、キャンパスペースでも、キャンパス・ワーク・スタディはきわめてユニークな奨学金制度で、連邦政府が補助する奨学金であるものの、受給者は主に大学内で教職員の補助などの仕事をすることで奨学金を得る。
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