宝飾品の小売チャンネルの実体に迫る

2011.06.08

1960年代後半まで、宝飾品は一部の特権階級の人たちの贅沢品として、主にデパートの外商から購入する特別な商品でした。そして1970年代に入り、日本の経済成長と並行して、時計屋さんが主に扱うようになり、1980年代からは、呉服屋、洋服屋、化粧品会社、ガソリンスタンド、結婚式場、農協、生協、通信販売、エステ、マルチ販売、キャッチセールスと、まったく垣根がなくなり、ボーダーレスの“仁義なき戦い”状態に突入していきました。そして、社会問題化したベルギーダイヤモンドやココ山岡などのような悪徳商人の存在も目につくようになりました。1990年代からは、インターネット、そして電話勧誘商法、キャッチセールス商法、睡眠商法、デート商法、マルチシステム商法など、新しいタイプの強引な販売業者が、消費不況を背景に横行するようになり、無知で気の弱い消費者が老若男女を問わずに多額の被害に遭っているのが現状です。これからは、真にお客様の利益を考えて買物の相談に応じてくれる、本物の宝飾のプロショップが増えてくれることを願っています。しかし残念なことに、私がプロと認める宝飾品販売業者は、多く見積もっても全国で1割もありません。だからこそ、消費者の皆さんにはもっともっと賢くなって、自己防衛をしっかりしていただきたいと願っています。宝石は、永遠の商品であり、保証も永遠にされるべきものです。低価格品なら、インターネットや店舗のない訪問販売業者、展示会業者から購入されても結構ですが、数十万円以上の高額品であれば、地元で店舗を構えた信頼できる店で購入されることを、安全と将来の保証のためにもお勧めします。今日、あなたが購入した宝飾品を30年後に、お嬢さんがリフォームしたいと販売店を訪れた時も、しっかりと存在している小売店で購入されたほうが安心ではないでしょうか。長期にわたってアフターサービスが必要とされるのが、宝飾品の大きな特徴です。将来のアフターサービスもしっかり見据えて、宝飾品は購入されるべき商品です。宝石・貴金属の最大のポイントは“永遠性”なのですから、くれぐれも悪徳業者の魔の手に陥ることのないように用心していただきたいと思います。