今また、コンクリートの品質が社会問題化している。山陽新幹線のトンネルのコンクリートが剥がれて落下し、高速運転中の新幹線の車両を直撃した(平成一一年六月)。問題の部分はコンクリートの打ち継ぎ部で、この一体化していないコンクリートの継ぎ目部分を「コールドジョイント」と呼ぶ。コンクリートを打設するとき、通常の時間内にコンクリートを次々に打設し終わればコールドジョイントは発生しない。ところが、その作業中に何らかの事情で時間の間隔があいて、先に打ったコンクリートが硬化しはじめると表面に不純物の膜が形成され、あとから打設したコンクリートと一体化せず、目視でも確認できるくっきりとした継ぎ目ができてしまう。
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これがコールドジョイントで、当然、新幹線のトンネル工事だけでなく、一般のビル建設などでも同様の事態は起こりうる。とくに交通事情の悪い都市部では、コンクリートミキサー車が渋滞に巻き込まれ、現場に到着するまでの時間が大幅に超過するということがよく起こる。ただし、一般のビル仕様と新幹線のトンネルとは工法が異なり、ビルのコンクリートには鉄筋が入っているため、壁や床等にコールドジョイントが発生してもコンクリートの塊が落下することはまずない。しかし、その一方で、コールドジョイントを原因とする雨漏りがしばしば発生するため、注意は必要だ。