税金や貯蓄などをのぞいた家計の支出に子どもの教育費(学費・おけいこや予備校学習塾などに払う費用)が占める割合は、平均二三パーセントをしめている(東京都生活文化局調べ・一九九四年)。とは言っても、肝心の子どもの数は減っている。不況になると、教育費の削減をはかる家庭も増えるだろう。そうなると直接的打撃を受けるのは教育産業である。そのうえ、大学受験用の予備校は過当競争になっており、大学の定員枠と受験者数が措抗している現状では、収入の伸びは期待できない。そこで注目されたのが、幼児教室である。文部省によれば、受験塾や幼児教室を開くにあたって規制はなく、資格や認可もいっさい必要ではない。誰でも生徒を集めてお受験塾が開ける。平均して一回一時間一万円の授業料が見込める小学校受験用の塾のうまみに目をつけた教育産業が、生き残りをかけて市場拡大を図るために手を広げている。経営や指導方法もいい加減な幼児対象の塾が乱立し、とくに都内では少ない子どもをめぐって生徒数獲得のための激しい争いが繰り広げられているそうだ。
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