「せっかく薬が効いているのですから、今のうちに十分寝ましょう」と、私たちは彼女をベッドに誘導しようとします。実際、今の彼女にもっとも必要なのは休養であり、眠った後の彼女は、少し思考がまとまっていました。しかし彼女は、がんとして応じず、ナースステーションの椅子に、ぐらぐらしながら座りっぱなし。「だって、眠って何か変わるんですか?眠ったって、私は起きればひとりぼっち。何にも変わらないんですよ!」まるで
薬が効いている... の続きを読む
今日までの医者の教育は疾患に重点が置かれていましたから、患者が医者の前に現われた時、医者はまず手持ちの疾患モデルに患者をあてはめようと努力しがちで、何か患者を医者のもとに来させたかを、心をむなしゅうして探り出すことを怠りやすいために、患者の不満を買います。アメリカに始まり日本でも注目されている「問題指向的システム」というのは、直接的には診療録の書き方にかかわるのですが、その理念は患者の側から、つま
虚心坦懐に耳を傾ける... の続きを読む
〈私たち〉というのが問題です。J−POP世代と、ロックおやじの父親と、松山千春ファンのおかあさんと、北島三郎にしびれているバアちゃんと、みんな1つの〈私たち〉に入れてしまうのは、かなり無理があるのではないか。その無理を承知で、過去100年ほどの日本人を、私たちのうたの担い手として、まるで1つの生物の種属のように扱っていこうと思うのです。進化し、分化し続けるけれども、うたに反応するときに、やはり何ら
進化するうた... の続きを読む
最近、厚生省を中心として、成人病を「生活習慣病」と呼ぼうとする動きがあります。それは、従来の成人病に対する「早期発見・早期治療」という姿勢を一歩進めて、成人病そのものにかからないように、成人病を予防しようという考え方が主流になってきているからです。また、日本人の食生活をはじめとするライフスタイルの変化にともない、従来は成人だけがかかるとされてきた糖尿病、高血圧、脂肪肝などといった病気が、最近子供に
成人病は生活習慣病... の続きを読む